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心臓弁膜症


 心臓は4つの部屋でできているのをご存知でしょうか。全身から汚れた血液が戻ってくる最初の部屋である@右心房(うしんぼう)、汚れた血液を肺に送り込むA右心室(うしんしつ)、肺で綺麗になった血液が戻ってくるB左心房(さしんぼう)、そして、その血液を全身に送り出すC左心室(さしんしつ)の4つです。それぞれの部屋の出口には、部屋を区切るための「弁」が存在しています。
 弁の役割は、血液が @→A→肺→B→C→全身 へと順序よく流れるよう血液の流れを一方向にすることです。@(右心房)の血液がA(右心室)に入り、また@(右心房)に戻ってしまうと、順番通り次の部屋に進むことができませんよね。心臓から有効な血液を拍出するためには、心臓内部で4つの部屋の循環が無駄なく行われる必要があるのです。
 この弁の開きが悪くなったり(狭窄症)、逆流が起こる(閉鎖不全)病気を心臓弁膜症と言います。それぞれの弁に名前が付いていますので、それぞれの弁に狭窄症や閉鎖不全症が存在します。Cの部屋から血液が全身に出て行く際に通る「大動脈弁」の狭窄が起こると、腕で測った血圧が130mmHgの人の心臓の中(Cの左心室)では180mmHgで血液を押し出さなければならない。という状況が起こるのです。正常の人では、130mmHgの力でCの左心室から血液が押し出されれば、腕の血圧も130mmHgですから、大動脈弁狭窄症の心臓の筋肉には大きな負担がかかることが想像できますね。心臓の筋肉は分厚くなり、重症になると心臓が押し出した血液が全身に行き渡らず、意識を失ったり、心不全を起こしたり、狭心症を起こします。同じ大動脈弁に閉鎖不全が起きると、Cの左心室から全身に出て行った血液が、また心臓に戻ってきますから、血液は大動脈弁を行ったり来たりという状況になり、前方への血液は不足し、Cの左心室は徐々に大きく広がり、縮む力を失ってきます。BとCの部屋の間にある「僧帽弁」の狭窄症や閉鎖不全では、Bの左心房がくたびれたり(狭窄症:左心室に血液が送れない)、異常に拡大したり(閉鎖不全: 左心室に送った血液が戻ってくる)といった構造の異常が出てきます。弁膜症の原因は弁の場所によっても様々ですが、加齢のほか、過去に治療が不十分でこじらせた感染症(リウマチ熱)や、細菌の塊が弁を破壊する感染性心内膜炎、左心室の拡大や変形により弁のかみ合いが悪くなる接合不全などが挙げられます。
 弁膜症が軽いうちは、飲み薬で負担を減らすなどの対応を行いますが、壊れた弁を修繕することはできませんから、重症になると胸を開いて人工的に作った「弁」に交換する弁置換術が行われます。大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症に関しては、患者さんの「手術に耐える力」次第で、カテーテルを使った弁の留置術や、形成手術を行うことも可能になってきたため、手術による負担が随分軽くなりました。


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